ホーム > 安全性情報 > 処方医の皆様へのガイダンス
処方医の皆様へのガイダンス
現時点までの米国における市販後有害事象報告では、網膜血管炎/網膜血管閉塞がベオビュの初回もしくは2回目の投与後といった早期から発現し、患者はベオビュの投与から1~2週間以内に浮遊物の顕著な増加または霧視等の視力変化を訴えていることが示唆されています。
先生方には、ベオビュ投与前に細隙灯顕微鏡検査または眼底検査等の画像検査を含む診察により、眼内炎症の兆候がないかをご確認いただくようお願いしています。 眼内炎症がある場合はベオビュの硝子体内注射を行わず、眼内炎症の治療を行ってください。患者には、視力低下あるいは眼痛、浮遊物、違和感、または眼球充血等の炎症の兆候に気付いたら、直ちに医師に連絡するようご指示ください
なお、ブロルシズマブ若しくはいずれかの賦形剤に対し過敏症の既往歴のある患者、眼又は眼周囲に感染のある患者、あるいは感染の疑いのある患者、眼内に重度の炎症のある患者へのベオビュ投与は禁忌となっておりますので、ご注意下さい。
医師、その他の医療関係者及び患者の皆様には、有害事象がみられた場合又は疑われる場合は、弊社MRを通じてご報告いただきますようお願い致します。
処方情報および添付文書改訂
治験担当医師から報告された有害事象はベオビュの米国添付文書に記載されており、眼内炎症(4%)及び網膜動脈閉塞(1%)などでした。 欧州医薬品庁(EMA)の製品概要(SmPC)も、特定の種類の眼内炎症がみられたことを報告しており、これらの個別事象の発現頻度を高頻度又は低頻度のいずれかとして説明しています。
米国食品医薬品局(FDA)により、ベオビュ処方情報(PI)の改訂が2020年6月9日付で承認されました。 改訂により、改訂前のPIに注意事項として記載されていた眼内炎症の一部として網膜血管炎及び網膜血管閉塞が追記され、その有害事象の特性が明記されました。 米国添付文書の改訂により、「警告及び使用上の注意」(第5項)に網膜血管炎及び/又は網膜血管閉塞について特記した副項目が追加されました。 さらに、これらの有害事象は第III相HAWK & HARRIER 試験で示された眼内炎症の発現率に含まれることが明記されています(表1)。
欧州医薬品庁ヒト用医薬品委員会(CHMP)の肯定的見解に基づいて、欧州医薬品庁(EMA)によりベオビュSmPCの改訂が2020年9月3日付で承認されました。 欧州添付文書の改訂により、「特別な警告及び使用上の注意」(第4.4項)並びに「好ましくない作用」(第4.8項)に、多くは眼内炎症(IOI)の存在下で認められる網膜血管炎及び/又は網膜血管閉塞について特記した副項目が追加されました。 添付文書には、これらの事象が生じた患者は治療を中止し、事象に対する迅速な対応を行う必要があることが注記されています。
スイス医薬品局(Swissmedic)により、ベオビュSmPCの改訂が2020年6月12日付で承認されました。 スイスのSmPC改訂により、ベオビュの使用に伴う網膜血管炎及び/又は網膜血管閉塞が報告されたことが記載されました。 症例の大半において眼内炎症も認められた事も併せて記載されました。
オーストラリア保健省(TGA)により、ベオビュPIの改訂が2020年6月25日付で承認されました。 オーストラリアのPI改訂により、ベオビュの使用に伴い網膜血管炎及び/又は網膜血管閉塞が報告されたことが記載されました。 随伴症状として眼内炎症が報告されていますが、全症例ではありません 全症例の治療歴が報告されているわけではありませんが、一部の患者様には硝子体内注射用VEGF阻害剤による治療歴がありました。
日本において、2020年7月13日に本件に関する添付文書の改訂が行われ、 安全性に関する注意事項に「網膜血管炎」及び「網膜血管閉塞」が追記されました。
2020年9月30日、カナダ保健省によりベオビュの製品情報の改定が承認されました。この改定において、ベオビュの使用に伴い、「網膜血管炎」及び/又は「網膜血管閉塞」が、多くは眼内炎症(IOI)存在下において、報告されたことが記載されました。
お住まいの国の処方情報はこちらをクリックしてリクエストしてください。